サーカスを観ました


先日、サーカスを観てきました。 Cirque du Soleil (シーク・ドゥ・ソレー) がツアーでシアトルに来て、会社の近くの公園で上演されていたのが Varekai ("anywhere", という意味だそうです) というショーでした。 (6/7/2006; 20:00; Marymoor Park)


日本でサーカスっていうと昔も今も「空中ブランコ」「動物」「バイク」「ピエロ」だけど、この Cirque du Soleil はだいぶ趣向が違って、舞台芸術とアクロバット (曲芸体操) が中心のサーカス。 この Varekai というショーは、 天から降ってきた Icarus が森の中で不思議な生き物たちに出会うという物語 (大まか (笑)) を中心に、ダンス、アクロバット、Comedy Show、音楽のライブ演奏がステージで展開されます。 美術、照明、音楽がずいぶんカッコよくて、アクロバットもなかなかです!




クロバットの技術だけに限って見れば、 1月14日にシアトルで見た Peking Acrobats のほうがすごかったかな、という感じでした。 この Varekai というショーでも、 おそらく Peking Acrobats に影響を受けたと思われるアクロバットの演目がいくつか見られました。 たとえば、ロープの両端に重りをつけてそれを回しながら踊るという演目は、実際にステージ上で演じていたのも中国人の子供たちだったので、 Cirque du Soleil と Peking Acrobats の間の交流もたぶん実際にあるんだと思います。


中国のアクロバットが世界に与えている影響は かなり大きいんじゃないかなと、この Varekai を見て改めて思いました。 そういえば、広東の雑技団が今年の夏に 東京で「白鳥の湖」を演じるそうですね。 見にいけないのが残念・・・。


この Varekai というショーの出演者名を見ると、ロシアや東欧系らしき名前が多いんだけど、アクロバットはロシアや東欧でもさかんなのかな。




ショーの総合的な芸術度では、 Peking Acrobats よりも、この Cirque du Soleil のほうが見ていて断然「カッコいい」という感じがします。 たとえば、ステージの音楽もきちんとステージ衣装を着たミュージシャンたちが演奏していて、ステージの端で 歌を唄ったりバイオリンを弾いたりしている姿も絵になってる。


そして、なんといっても衣装がすごい!!  この Varekai のショーの衣装をデザインしたのは石岡 瑛子さん。 フランシス・コッポラ監督の "Dracula" (1992年) とか、 Jennifer Lopez の衣装がびっくりの "The Cell" (2000年) でも衣装を担当した人。 この Varekai の衣装もすばらしかったです。 彼女の経歴はここでも見られます。




サーカスの伝統とか、いろいろな国のあいだでの文化的な mix とか、他の芸術分野との交流とか、歴史を追いかけるのも面白いけど、 まったく予備知識がなくても 単純に観て楽しい、というのがサーカスのいいところですね。 私が行ったのは平日の夜だったけど、家族連れの観客がたくさんでした。 子供も大人も楽しめる、優れたエンターテイメントだと思います。